【前回のあらすじ】2歳のおみは祖母と過ごす日々。その中で祖母の「我慢しろ」という言葉が強く胸に焼き付く。幼稚園では友人関係が上手く行かず、悩む私に母も祖母も寄り添ってはくれない。私が生まれる少し前、母は祖母(姑)の口車に乗せられて父と結婚するが…?
弟が生まれてからというもの、私の心は荒れに荒れていたのを覚えています。これまで入退院を繰り返してきた母に甘えることは叶わず、弟のお世話ばかりで私のことを全然見てくれない。祖母は「我慢しろ」の一点張り。これじゃあ幼いながらにストレスも溜まるものです。幼少期のアルバムを見返すと、楽しいことも沢山あったはずなのですが、つらい記憶の印象が強すぎて楽しかった記憶は掻き消えていました。
少しして、通っていた幼稚園から家の近くの保育園に転園が決まりました。確か3歳を過ぎた辺りだったと思います。転園すると新しい友人関係のスタート。今までの幼稚園ですっかりいじめられっ子が板についていた私は、進んで友人を作ろうとはせず、園庭の砂と鉄棒がお友達でした。しかし、こんなに変わり者で無口の私にも初めて友人と呼べる存在ができました。初めての友人はMちゃん。年少クラスで一番の活発者、体格がよく頭が切れるボス的な女子でした。何故私のことを見つけてくれたのかは謎ですが、彼女は控えめな私に対して楽しい遊び方の提案や、他の子と上手く付き合う方法を教えてくれ、私が泣かされたときは仲裁に入って守ってくれるヒーロー的存在でした。彼女のお陰で私の社会性はグンと底上げされました。私は彼女の存在に憧れると同時に、彼女はこの世の主人公で、私は取り巻きのモブキャラ的存在だという意識も芽生えた瞬間でした。(幼少期には既に完成していた自己肯定感の低さ・自信の無さはその後の人生に影を落とします。)
つづく…
【あとがき】書いていて非常~~に重たい気持ちに襲われました。暫くこんな空気感のまま話は進みます。幼稚園で仲の良かったMちゃんは小学校から引っ越してしまい、高校生になってから再会します。
ここまで読んで下さってありがとうございます*
では、また!
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